最近、友人のアラフォー女子がこんなことを言っていました。
「私、自分の名前が、何だかピンと来ないんですよね・・・」
特に変わった名前ではありません。
ひらがなの、女性らしい名前。同じ名前の人もたくさんいます。
でも、彼女には、その名前が自分のものだとは思えないようなんです。
生まれてからずっと使っている名前がしっくりこない。
自分の存在にピンと来てないというのは、自己感覚、つまりセルフイメージも低いということです。
セルフイメージが低いと、いい恋愛を引き寄せられません。
男性から大切にしてもらえない可能性が高いからです。
本当の自分じゃない気がする・・・
「本当の自分じゃない気がするってこと?」と聞いたら、そうかもしれない・・・と彼女は答えました。
未婚でアラフォー、私の妻もその人と会ったことがあるのですが、「お洒落で素敵な人だよね」と絶賛していたんですよ。
思いやりがあって、かわいらしい。
ただ・・・、どこかはかなげでもあります。
かつて私も「幸薄だよね」なんて言われた時期があったので、余計なお世話ですが、なんだか彼女のココロの内が気になりました。
他人の評価はもちろんですが、私たちは自己評価に強く影響されています。
誰でも、私ってはこういう感じの人!っていうイメージを持っていますからね。
これをセルフイメージと言ったりします。
このセルフイメージが低いと、他人からほめられても嬉しくないし、自分の名前すら、本当の名前ではない気がするかもしれない。
愛されるのに十分な魅力があっても、「私には愛される価値がない」と思い込んでしまう。
セルフイメージと恋愛の質
その女性は、年下の男性に恋をした時にこんなことを言っていました。
「私、二番目でもいいんですよ」
ちょっとちょっと!
完全に、都合のいい女のパターンですよね。
彼女だって幸せな恋愛をしたいはずなのに・・・。
原因のひとつは、彼女のセルフイメージの低さです。
実像とセルフイメージがあまりにズレすぎている。
聞いてるこっちがイスから落ちそうになるほどにです。
実像の彼女は、知的でおしゃれで、かわいらしい女性です。
でも、彼女のセルフイメージは、「中身がおじさんで、男性から一番目に愛される価値がない」というもののよう。
過剰なセルフイメージを持つ必要はありません。
ただ、彼女に必要なのは「等身大の自分を認めることであり、自分のダメさとともに、自分のいいところを受け入れること」だと感じました。
「自分を愛することから始めないとね」なんて冗談っぽく言ってみて、こんな本があるよとか、彼女に役立ちそうな本を教えてあげました。
本当はアドバイスを求めていない人に、アドバイスしてはいけないんですが・・・、何だかほっとけなくて、ちょっとだけ。
自分を愛するほど、周りから大切にされる
自分の名前がピンと来ないとまではいかなくても、今の自分は本当の自分じゃない、という感覚を持っている人は少なくないかもしれません。
今の自分にピンと来ないという感覚は、自己否定によって起こります。
自分の身体から心が離れてしまっているような状態です。
何をしても当事者意識がないでしょうし、何かに熱中することも少ないでしょう。
自分が感じている感覚さえ、どこか他人事のような気がするから。
こうした心理状態のままだと、幸せになれなさそうですよね。
誰かにとっての大切な一番になることを、自分で信じられない。
もしも、あなたが強い自己否定を抱えていたら、自分と向き合うことをお勧めします。
やみくもに出会いを求める前に、自分で自分を愛することを学ぶほうが賢明です。
なぜなら、自分を愛せない人は、周りからも大切にされないから。
「二番目でもいいんです」と思っていると、異性からもそのようにしか扱われません。二番目としてしか大切にされないんです。
こうしたことには、ご両親との関係も影響している可能性があります。
幼いころの両親から受けた影響や、両親に抱いた思いというのは、その人の一生に影響を与えつづけてしまう。
「愛される価値がない」と過って信じていると、どんなに恋愛や婚活をしても、いい出会いを引き寄せられません。
鏡に映る自分に話しかける
そこで今日は、自分を愛し、セルフイメージを高めるのに役立つエクササイズ、「ミラーセラピー」をご紹介しますね。
ミラーセラピーというのは、米国のセラピストであるライル・フォックスさんが開発した、鏡を使った心理療法です。
詳細は「鏡が教えてくれること(ディスカヴァー・トゥエンティワン出版)」でご覧ください。
ここでは、基本的なことだけをお伝えします。
それは「鏡に映る自分に話しかける」です。
私はこのミラーセラピーを始めるまで、鏡で自分の顔を凝視することを避けていたことに気づきました。
ホクロやらシミやら気になりますし、どこかで「鏡に映る自分は本当の自分ではない」と思っていたようです。
あ、同じですね。
自分の顔にピンと来ないのも、自分の名前にピンと来ないのも。
そうなんです。
自分を否定すると、そこに現実としてあるはずの自分すら拒否して、本当の自分はもっとイケてるはずだ、なんて思いたがるんですよ。
ありのままの自分と向き合う
録音された自分の声を聴くと、なんだかイヤな気持ちがしませんか?
頭蓋骨を通して聞いている声と、外部から聴こえる声は違いますからね。
「これは自分の声じゃない、もっといい声のはずだ」と否定したくなる。
でも、自分の発声をよくしたり、話し方をよくするには、自分の本当の声を知らなくてはなりません。
これと同じで、自分への感じ方、セルフイメージを高めるには「ありのままの自分」に目を向ける必要があるんです。
鏡に向かうこと、話しかけることは、自分のありのままと向き合う一歩になります。
お風呂場に鏡があって、湯船につかりながら鏡が見れるならベストですね。
もしも鏡がなくても、立てかけられる小さな鏡で構いません。
顔全体が映るサイズのものをお風呂場に持ち込んでください。
湯船につかりながら、鏡に映る自分の目を1分間見つめて、それからゆっくりと、自分に話しかけてください。
ミラーセラピーの効果
今日、あったこと、今、感じていること、悩みでも不安でも、嬉しかったこと、悲しかったこと、何でもいいんですよ。
5分でも10分でも、鏡の中の自分をまるで親友のようにして、何でも打ち明けてください。
何日か続けると、自分の顔と向き合うことが自然になります。
無意識に避けていた自分のすっぴんを、ありのままに受け容れられるようになります。
たぶん、自分への感じ方が、以前よりもやさしくなっていることに気づくでしょう。
毎日、鏡のなかにいる「ありのままの自分」に話しかけることで、セルフイメージは高まっていきます。
あるがままの自分をちゃんと認識できるようになるんですね。
自分の顔がピンと来るようになりますし、自分の名前もピンと来るようになる。
私はミラーセラピーを、今でも毎晩しています。
もう1年半は続いているでしょうか。
いいものですよ。
ありのままに自分を受けいれる、解放感というのは。
当然、セルフイメージは高まり、いい恋愛を引き寄せやすくなります。