こんにちは、小島です!
今日は心を休める効果について、こんなたとえ話から^^
ある男が、森の中で一人の木こりに出会います。脇目もふらず、木を切りつづけている木こり。
「ひどく疲れているようですが、いつからやっているんです?」と声をかけると、「 もう5時間だ。くたくただよ。大変な仕事だ」と目も合わせずに、木こりが答えました。
「それなら、 少し休んで、ノコギリの刃をといだらどうです?そうすれば、もっとはかどりますよ」そうアドバイスすると、今度は顔をあげて、木こりは答えました。
「 切るのに忙しくて、刃をとぐ時間なんかあるもんか!」
あなたの心と体、刃こぼれしていませんか?
ノコギリや包丁は使うほどに刃こぼれし、切れ味が落ちますよね。
ボロボロの刃では、生産性は落ち、ストレスはたまる一方。
道具にも私たちにも、メンテナンスは必要です。
どんなに忙しくても、刃をといだほうが成果がでますから。
あなたは自分の刃をといでいますか?
心と体は、刃こぼれしていませんか?
近年、欧米では疲労やストレスでボロボロになった社員の「刃をとぐ」ために、「瞑想」を導入する企業が増えています。
インテル、フェイスブック、アドビ、ツイッター、ナイキ、マッキンゼー・アンド・カンパニー、フォード・モーター、リンクトイン、etc.
もっとも先進的に取り組む グーグルでは、世界中の社員5万人のうち、10%の5千人が自社の瞑想プログラムを自発的に受けているそうです。
宗教がらみで「怪しい」と思われがちな瞑想が、とりわけ合理性を重んじる欧米企業に受けいられるのはなぜでしょう?
ただ目をつむり、座っているだけに見える仏教の修行に、どんな効果があるのでしょうか?
グーグルの社員研修にもなっている「瞑想」の効果
「 瞑想の効果」は、一般的に次のように言われています。
- ストレスが軽減する。
- 集中力が高まる。
- 他者への思いやりが増す。
- 感情のコントロールがしやすくなる。
- 創造性が高まる。
つまり、ストレスが減って「健康」と「ヤル気」がアップ、集中力が高まって「生産性」もアップ、思いやりが増して「チームワーク」が良くなり、さらにはクリエイティブにもなる!
ウソのような話ですが、その効果はすでに多くの研究で立証されています。
瞑想を科学的に検証すると・・・
たとえば、脳と瞑想の研究者であるサラ・レイザー博士は、MRI(磁気共鳴画像装置)で瞑想した人の脳をモニタリング。
学習や記憶、感情コントロールに関する領域「海馬」と、思いやりや慈悲など、優しい気持ちに関する領域「側頭頭頂接合部」が大きくなることを明らかにしました。
また、カリフォルニア大学デーヴィス校の研究では、ひんぱんに瞑想する人は コルチゾール(ストレスに反応するホルモン)の分泌量が少ないことも分かっています。
こうした研究が進むことで、瞑想への信頼が増し、心身の健康に役立つエクササイズとして今後もますます認知されていくでしょうね。
日本でも職場のメンタルヘルスは大きな課題ですから、日本の企業でも導入する動きが出てくるかもしれません。
2014年から国内で、グーグルの瞑想プログラム(Search Inside Yourself)が利用できるようになっています。
ただ、瞑想は講習を受けなくても、初歩的な方法でしたらすぐに身につけられるんですよ。
初歩的な「瞑想のやり方」
- ラクな姿勢をとります。椅子でも、クッションの上に座っても構いません。
ただし、 背骨はまっすぐに。 - 目を閉じて、 深呼吸を数回します。体の重さを感じ、全体の力を抜いてリラックスさせます。
- 頭のてっぺんから、腕、手、胴、腹、脚、足のつま先まで、 体の感覚に意識を向けます。チリチリするような感覚、温かい、冷たい、心地よい、不快感などに気づきます。
- つぎに「 呼吸を意識」します。息が鼻孔を出たり入ったりする感覚に集中します。
- しばらくすると、「呼吸への意識」がおろそかになることに気づくでしょう。
「 心がさまよっている」ことに気づいたら、そっと「 呼吸へ意識」を戻します。心がさまようたびに、呼吸へ意識を戻すことを繰り返します。 - 5分間程度からはじめて、慣れるにしたがって10分、15分と伸ばします。
今より10パーセントは幸せになる
全米最大のニュースサイト「ハフィントンポスト」の創設者、アリアナ・ハフィントンは、忙しさで「めちゃくちゃだった」と振り返る人生を瞑想で立て直しました。
彼女は「 前へ、上へ、内側へ」という言葉で、人生や仕事に対する向上心と、内面に意識を向けるバランスの大切さを表現しています。
また、同じく瞑想に人生を救われた米国ABCニュースの人気キャスター、ダン・ハリスは「 瞑想すると、今より10パーセント幸せになれるんだ」と述べています。
瞑想ですべての悩みは解決できませんが、今よりは健康で、穏やかで、明晰になれることは確かでしょう。
働く人はがんばりすぎになりやすい。
成果へのプレッシャー、職場や取引先との人間関係、おまけにプライベートだっていろいろあるでしょうからね。
すでにグーグルやインテルに勤めている人たちは「瞑想」で心を鎮め、パフォーマンスを上げています。
あなたもぜひ、瞑想ライフを楽しんでみてはいかがでしょう?
心の健康はそのまま、人生の充実度に比例しますから。
《参考》
・7つの習慣(スティーブン・R・コヴィー著)
・グーグルのマインドフルネス革命(サンガ編集部 著)
・マインドフル・ワーク(デイヴィッド・ゲレス著)
・サード・メトリック(アリアナ・ハフィントン著)
・10% HAPPIER(ダン・ハリス著)