たいていの日本人は、お金の罪悪感を抱えています。
こんにちは、小島です!
「お金持ちは悪い」「お金は悪いもの、汚いもの」・・・こんなふうに感じることはありませんか?
お金について、私たちはネガティブな情報に触れながら育つことがじつに多いです。
たとえば、「ドラえもん」でおなじみのスネ夫。
お金持ちの息子で、いつも新しいおもちゃを自慢し、ナルシストで、いじめっ子です。
ディケンズの名作クリスマス・キャロルの主人公は、大金持ちで、冷酷なケチ。
ニュースではお金がらみの不祥事に事欠きません。
もし「お金の罪悪感」が強いと、知らず知らず、お金を遠ざける心理原因になりかねません。
とくに、イイ人ほど注意してくださいね。
自分の意に反して、がんばっても稼げなかったり、貯められなかったりしますので。
お金の罪悪感って何だろう?
ざいあく‐かん【罪悪感】
罪をおかした、悪いことをしたと思う気持ち。
(goo辞書より)
「お金ってきれいなものですか、それとも汚い?」
全国の中高生たちに投資教育をしている岡本和久さんは、約500人の生徒にこう問いかけてきました。
8割弱が「お金は汚い」と答えたそうです。
また、「お金持ちはいい人、悪い人?」という質問には、8割以上が「悪い人」と答えたそうです。
それでも「お金を稼ぐこと」については、ほぼ全員が「良いこと」というイメージを持っていたそうです。
お金は汚く、お金持ちは悪い人、なのにお金を稼ぐのはいいこと。
この矛盾は、大人になり、自分で稼いで暮らすようになっても変わりません。
わたしたちは誰でもお金がほしいが、同時にお金をもつことに罪悪感をもつようにプログラムされている人も多い。
(ファイナンシャル心理学のパイオニア ブラッド・クロンツ)
お金は欲しい、でもお金を持つと悪い人になる・・・。
これって完全に「お金の罪悪感」にとりつかれていますよね。
「お金」の気持ちになってみよう
お金を愛するのは、諸悪の根源である。
キリスト教の聖書にある言葉ですが、じつは誤って「お金は、諸悪の根源である」として世界に広まっているそう。
お金=悪いもの、という短絡的なイメージにすり変わっているんですね。
また、日本にも古くから清貧をよしとする考え方があります。
お金を求めるのはいやしいことで、貧しくとも、道徳的であるほうが尊い・・・。
私たちは現実的には「お金がほしい」けど、道徳的には「お金をもつのは卑しい」という矛盾したメッセージに囲まれています。
そもそも、お金は流通をスムーズにするための道具で、良いも悪いもありませんよね。
ですが大人も子どもも混乱して、いい具合にお金と付き合えないんです。
試しに、
「もしも、私がお金だったら・・・」と、想像してみてください。
お金の気持ちになって、この世の中を見渡してみましょう。
みんながあなたをスターのように崇拝しています。
君が欲しい、もっと欲しいと手を広げ、激しく求めてくる。
その一方で、あいつは悪い奴だと陰口もささやかれています。
なんだか、ものすごく理不尽ですよね?
- お金の話題になるとムカムカする。
- 請求書や銀行残高を見ないようにしてしまう。
- お金なんて興味ないといったスタンスをとりがち・・・。
心当たりがある人は、「お金の罪悪感」にとらわれて、無意識にお金を遠ざけている可能性があります。
「お金の罪悪感」が強いと、お金を遠ざける選択や行動をしがちに。
たとえば、
- もっと稼げるはずなのに、低い収入に甘んじてしまう。
- お金が入ってくると、不安になって使ってしまう。
- 稼いでいるのに、ちっとも貯金ができない・・・。
こうしたお金の悩みがある場合は、まず「お金の罪悪感」を疑ってみましょう。
お金とは虫メガネである
もしも「お金は悪いもの、汚いもの」と信じていたら、お金を手にするチャンスがあっても、無意識下でそのチャンスを「イヤだ」と感じるでしょう。
潜在意識には不快なもの、危険なものを遠ざけようする性質があるから。
するとそのチャンスに躊躇したり、回避したり、そもそも気づきもしないかもしれません。
他にも・・・、
会社員で、給与に不満があっても甘んじてしまう。
起業・副業・フリーランスで、サービス料金をずいぶん低く設定してしまう。
お金を請求するのが申し訳ないと思いがち。
こうした感情には、「お金に頓着しないのがいい人」という思い込みが隠れています。
適正な対価であれば罪悪感や遠慮はいらないのに、なかなかそうは思えません。
「お金持ちはいい人か?悪い人か?」
こんな議論が交わされることもありますよね。
お金はただの道具です。そもそも、いいも悪いもありません。
寛大な人がお金を持てばさらに寛大になり、尊大な人がお金を持てばさらに尊大になります。
お金はただ、虫メガネのように、その人の性質を拡大しているだけ。
お金が社会にとって良きものになるかどうかは、使う人の器量次第なんです。
お金のイメージを見直そう
ここであなたにこんな質問をしてみましょう。
次の文章の〇〇を思いつくまま埋めてみてください。
「お金持ちとは○○である」
よろしければ、紙に書きとめてみるといいですね。
そして、出てきたもの一つひとつに、「本当にそうだろうか?客観的な証拠はあるだろうか?」と投げかけてください。
お金にいい印象を持っているか、悪い印象を持っているかが自覚できますから。
あなたがイイ人であるほど、お金の罪悪感によってお金を遠ざけることになります。
「人の役に立ちたい、いい人間でいたい、でも、お金だって欲しい。」
こうした葛藤を感じたら、お金は虫メガネで、ただの道具にすぎないことを思いだしてくださいね。
私たちは心も物質的にも、豊かな人生を送ってOKなんです。