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人生を変える、ヒーローズ・ジャーニーの法則

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こんにちは、小島です!

「君が空から降りてきたとき、ドキドキしたんだ。きっと、素敵なことが始まったんだって。」

ジブリの名作「天空の城ラピュタ」、主人公パズーのセリフですね^^

この作品はTV放送のたびに高視聴率を記録し、30年にもわたって愛されています。「何度も見たのに、見てしまう」という人も多いのでは。

筋書きだけなら、一度見れば十分。
それでもなぜ、私たちは同じ映画をくり返し見たくなるんでしょう?

 

私たちの脳にはミラーニューロンという神経細胞があります。
他人の感情を「鏡」のように感じ取るセンサーのようなもの。

アニメであっても、人物の表情や声、しぐさや行動から、私たちは主人公たちに共感します。

彼が喜べば、あなたも喜び、彼女が悲しめば、あなたも悲しくなる。
私たちは物語を通して、主人公と同じ「心の旅」を体験します。

 

ヒーローやヒロインたちの旅路「ヒローズ・ジャーニー」から、人生を変えるヒントを見つけ出すために。

 

物語(人生)には法則がある

ハリウッドの著名なストーリー開発者、クリストファー・ボグラーはこう述べています。

良質なおとぎ話は、二つの物語を語っている。

第一の物語では、外面的な目的を達成するための物語、つまり、主人公が身体的な危険にさらされる「実際の旅」が描かれる。

第二の物語では、主人公が教訓を学んだり、自分の性格に欠けている部分を育てるため、さまざまな感情や特質の領域で試練を受ける、「心の旅」が描かれる。

 

私たちは何かを学ぶために「心の旅」へと赴きます。
それは「成長するための旅」と言っていいかもしれません。

 

「天空の城ラピュタ」は、空に浮かぶ島「ラピュタ」をめぐる冒険物語です。

主人公は少年パズーと少女シータ。鉱山で機械工見習いとして働くパズーのもとに、ある日、シータが空からゆっくりと舞い降りてきます。

そこから、ふたりの冒険物語が始まります。
平凡な日常が終わりを告げて、非日常の冒険が、素敵なことがはじまる瞬間です。

ふたりの冒険は一筋縄ではいきません。
山あり、谷あり。

アドバイスをくれる知恵者や助けてくれる仲間、そして行く手をはばむ敵が現れます。
次々とあらわれる苦難に耐えながら前進し、ついには敵を倒して、宝を手に入れます。

主人公たちの場合は、一人前に成長し、認められ、愛されるという宝です。
そして私たちもまた、ともに成長し、認められ、愛されたような気持ちになるのです。

 

こうした普遍性のある物語(人生)には、一定のパターンがあります。

ヒーローズ・ジャーニー(英雄の旅路)」という法則です。

 

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ヒーローズ・ジャーニーの法則

主人公のパズーは、「平凡な日常」から「旅立ち」、「試練」をくぐりぬけ、「宝」を手に入れて、「帰還」の途につきます。

日常」→「旅立ち」→「試練」→「」→「帰還」という物語の法則。

これは宮崎アニメはもちろん、多くのハリウッド映画でも使われている典型的なストーリーです。


このパターンを発見したのは、神話学者のジョゼフ・キャンベルでした。
彼は古今東西のあらゆる神話を調べ、そこに共通した法則を見つけ、「ヒーローズ・ジャーニー(英雄の旅路)」と名づけました。

映画監督のジョージ・ルーカスは、この法則を取り入れてスター・ウォーズを作ったと明言しています。

また映画だけでなく、漫画やゲーム、小説などにもこのストーリーを見つけることができます。

 

私たちは実生活でも、この「ヒーローズ・ジャーニー」を経験したがっているんです。

たとえば、海外旅行。
なぜ、私たちはわざわざ、不慣れな場所に出かけたがるのでしょう。
なぜ、日常を離れて、非日常の世界に旅立ちたがるのでしょう。

非日常的な体験には「英雄の旅路」があるからです。

 

毎日に退屈したり、行きづまったりすると、無性に旅に出かけたり、映画を見たくなったりしませんか?

そこでは不慣れな体験や心の葛藤があり、ちょっとした戸惑いやトラブルなどの「試練」も味わいます。

そして乗り越えることで、何らかの経験や成長という「宝」を持って、家に「帰還」します。

 

観客が本当に観たがっているのは「心の旅路」であり、彼らは主人公の人生を自分の人生と対比させ、そこに新たな洞察を見つけたがっている。

(クリスファー・ボグラー)

 

恐れと向き合い、何を手放すか?

ヒーローズ・ジャーニーにはどんな洞察が隠れているのでしょう?

シータはラピュタ王家の末裔であり、その血筋によって彼女は苦難に見舞われています。

逃げることもできるけれど、そこに赴かなければ解決しないことも分かっています。
彼女は旅の途中でこう言います。

「怖くてたまらないの。ほんとはラピュタなんかちっとも行きたくない」。


人生の転機」という著書で、作家のキャロル・アドリエンヌはこう書いています。

自分が最も恐れていることが、あなたがまさに今後取り組まなくてはならない真実です。

で、いったいそれは何?

 

あなたにとっての恐れとは、ラピュタとは何でしょう?

逃げることもできるけど、向き合わなければ人生が動き始めないと感じる何か。
具体的にこれだと言えるものかもしれないし、もっと抽象的なことかもしれません。

たとえば、転職、独立、結婚、出産などかもしれないし、新しいスキルを手に入れること、または、誰かを許すことだったり、何かの欠乏と向き合うことかもしれませんね。

 

一本の映画が私たちに教えてくれること。
それは、主人公たちが「人生の転機」をどう乗り越えたか?という体験です。

パズーとシータは物語の最後で、滅びの呪文とともにラピュタを手放します。
古くて役に立たないもの、災禍をもたらすものを、宇宙のかなたへと手放したのです。

もしもあなたが「試練」に直面していたらこう問いかけてください。

何を恐れているのか?・・・今、何を手放せるのか?

 

すぐには答えが見つからないかもしれません。
主人公たちの転機は数時間で完了しますが、私たちの「人生の転機」にはもっと時間が必要ですから。

ねばり強く「試練」に向き合いましょう。

英雄の旅路は、物語の主人公や特別な人たちだけのものではないんですよ。

 

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誰もが「英雄の旅路」を生きている

この世界には70億人の主人公がいて、70億の物語が同時進行しています。
あなたは人生の主人公でありつつ、他の誰かにとっては相手役であったり、脇役だったり、敵役だったりするかもしれません。

どの主人公たちも何かしらは不満を抱え、「心の旅」を続けている。
そこから最大公約数的にドラマを抜き出して見せているのが映画や小説なんですね。

私たちが無意識に求めている「ヒーローズ・ジャーニー」の物語です。

 

一人ひとりが自分の物語を生きています。

私たちの誰もが、人生のヒーローであり、ヒロインです。
誰が主役であり誰が脇役だとか、他の人と比べる必要もないですよね。

自分のヒーローズ・ジャーニーに専念すればいいだけ。

 

苦しいときがあっても、「試練」を経て、「宝」を手に入れ、やがて「帰還」するでしょう。

心が折れそうなときは、「私も英雄の旅路を生きている」ことを思い出してくださいね。

 

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